加須・羽生・久喜で整体をお探しの方へ|こたつ・厚着の季節に増える「肩甲骨の内側の痛み」、その正体とは
2026/11/04
背中の、ちょうど肩甲骨と背骨の間のあたり。手を伸ばしてもギリギリ届くか届かないかという場所に、ジーンとした重だるさや、焼けつくような痛み、キリで刺されるような鋭い痛みを感じることはありませんか。自分では揉むことも押すこともできず、家族に押してもらってもすっきりせず、湿布を貼ろうにもうまく届かない——肩甲骨の内側の痛みは、なんとももどかしい不調です。
肩こりというと、首の付け根から肩先にかけての張りを思い浮かべる方が多いと思いますが、実は「肩甲骨の内側が痛い」「背中の真ん中あたりがつらい」というお悩みを抱えている方は少なくありません。そして、この痛みは、一般的な肩こりとは少し違ったしくみで起きていることが多いのです。
肩甲骨の内側の痛みの多くには、肩甲骨と背骨をつなぐ菱形筋(りょうけいきん)という筋肉が関わっています。そして、この筋肉が痛む理由は、「縮んで固まっているから」ではなく、むしろ「引き伸ばされ続けて悲鳴を上げているから」であることが少なくありません。さらに、首の骨からの影響で、肩甲骨の内側に痛みが響いてくることもあります。痛む場所を揉んでもなかなか良くならないのは、このためです。
そして、これからの季節は、肩甲骨の内側の痛みが増えやすい時期でもあります。こたつに入って背中を丸める時間が長くなり、重いコートや厚着で肩に負担がかかり、寒さで肩をすくめて過ごす——冬の生活には、肩甲骨の内側に負担をかける要素がいくつも重なっているのです。
このコラムでは、肩甲骨の内側の痛みの正体、菱形筋が「引き伸ばされて」痛むしくみ、首からの関連痛、こたつや厚着の季節に痛みが増える理由、見逃してはいけない注意すべき痛み、そしてご自身でできるセルフケアと整体院での施術の考え方について、専門的な視点からわかりやすく解説していきます。加須・羽生・久喜エリアにお住まいの方、花崎駅周辺で整体院をお探しの方にも当てはまる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
肩甲骨の内側には何があるのか
肩甲骨の内側の痛みの正体を知るために、まずはこの場所にどのような筋肉や骨があるのかを見ていきましょう。
肩甲骨は、背中の上の方に左右一対ある、逆三角形の平たい骨です。肩甲骨は、鎖骨とつながっている以外には、骨と骨の関節でしっかりと固定されているわけではなく、主に筋肉によって背中の上に支えられ、肋骨の上を滑るように動いています。腕を上げる、前に伸ばす、後ろに引くといった動作のたびに、肩甲骨は上下左右に動き、回転しながら、腕の動きを支えています。このように、たくさんの筋肉によって支えられ、動かされているからこそ、肩甲骨の周りは筋肉の疲労や緊張が起こりやすい場所でもあります。
肩甲骨の内側、つまり肩甲骨と背骨の間には、何層にも重なった筋肉があります。
もっとも表面にあるのは、首の後ろから肩、背中の中ほどまでを大きく覆う僧帽筋(そうぼうきん)です。僧帽筋は、上部、中部、下部に分けられ、肩甲骨を引き上げたり、背骨側に引き寄せたり、引き下げたりする働きを持っています。
その僧帽筋の下、一段深い層にあるのが、菱形筋です。菱形筋は、首の付け根から背中の上の方の背骨と、肩甲骨の内側の縁をつなぐ、ひし形に近い形をした筋肉です。上の方の小菱形筋(しょうりょうけいきん)と、下の方の大菱形筋(だいりょうけいきん)に分かれており、肩甲骨を背骨の方へ引き寄せ、正しい位置に保つ働きをしています。
また、肩甲骨の内側の上の角には、首の骨から伸びてくる肩甲挙筋(けんこうきょきん)という筋肉が付いており、肩甲骨を引き上げる働きをしています。肩甲骨の上の角のあたりが痛む方は、この肩甲挙筋が関わっていることもあります。
さらに、菱形筋のさらに奥には、背骨に沿って縦に走る脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)の一部や、背骨の一つひとつをつなぐ多裂筋(たれつきん)などの深い筋肉があり、その下には背骨と肋骨が並んでいます。背中の上の方の背骨である胸椎には、左右の肋骨がつながっており、この背骨と肋骨のつなぎ目の関節も、肩甲骨の内側の痛みに関わることがあります。
このように、肩甲骨の内側は、何層もの筋肉と、背骨や肋骨の関節が重なり合う場所です。そのため、痛みの原因も一つではなく、どの層の、どの組織が関わっているのかを見極めることが大切になります。
菱形筋は「引き伸ばされて」痛む
肩甲骨の内側の痛みの多くに関わっているのが、菱形筋です。そして、菱形筋の痛みには、ほかの多くの筋肉の痛みとは少し違った特徴があります。
一般的に、肩こりや首こりの多くは、筋肉が縮こまって固まり、血流が悪くなることで起こると考えられています。ところが、菱形筋の場合は、筋肉が「縮んで」固まっているのではなく、「引き伸ばされた」状態が続くことで、痛みや重だるさが生じていることが少なくありません。
その原因となっているのが、巻き肩と猫背の姿勢です。パソコンやスマートフォンの操作、車の運転、家事など、腕を体の前で使う作業が続くと、肩は前に巻き込まれ、背中は丸くなっていきます。このとき、肩甲骨は背骨から離れるように外側へ、そして前の方へと引き出されます。肩甲骨が外側に引き出されるということは、肩甲骨と背骨をつなぐ菱形筋は、両端から引っ張られて、引き伸ばされた状態になるということです。
一方で、体の前側では、胸の筋肉である大胸筋や、その奥にある小胸筋(しょうきょうきん)が、縮こまった状態で固まっていきます。胸の筋肉が縮んで硬くなると、肩甲骨を前へと引っ張る力が常に働くようになります。背中側の菱形筋は、この前に引っ張る力に対抗して、肩甲骨を背骨の方へ引き戻そうと踏ん張り続けることになります。
つまり、菱形筋は、引き伸ばされたまま、綱引きのように肩甲骨を引き戻そうと働き続けている状態なのです。引き伸ばされながら力を出し続ける筋肉は、非常に疲れやすく、筋肉の中の血管も引き伸ばされて血流が悪くなります。その結果、酸素や栄養が行き届かず、疲労物質がたまり、ジーンとした重だるさや、焼けつくような痛みとして表れるのです。また、筋肉の中に、押すと強く痛み、離れた場所にまで痛みを響かせる、トリガーポイントと呼ばれるしこりのような部分ができることもあります。
ここで大切なのは、引き伸ばされて痛んでいる菱形筋を、さらに伸ばそうとしたり、強く揉みほぐそうとしたりしても、根本的な解決にはなりにくいという点です。痛む場所をストレッチで伸ばすと一時的に楽になったように感じることもありますが、菱形筋はもともと伸ばされて困っている筋肉です。本当に必要なのは、菱形筋を引き伸ばしている原因、つまり、縮こまった胸の筋肉をゆるめ、丸まった背中を伸ばし、肩甲骨を本来の位置に戻してあげることなのです。
年代や生活スタイルによっても、菱形筋への負担のかかり方は変わってきます。三十代では、授乳や抱っこ、寝かしつけなど、赤ちゃんを抱えて前かがみになる姿勢が長く続くことで、肩甲骨の内側に痛みが出る方が少なくありません。デスクワーク中心の方は、パソコンに向かって腕を前に出し続けることで、年代を問わず菱形筋に負担がかかりやすくなります。四十代、五十代になると、筋肉の柔軟性や回復力が落ち始め、若い頃なら一晩寝れば抜けていた背中の重さが、翌日以降まで残りやすくなります。また、長年の姿勢のクセが背骨や肋骨の動きの硬さとして定着しやすい年代でもあり、痛みが慢性化しやすい傾向があります。
左右どちらか片側だけが痛む場合は、利き手での作業の偏りや、いつも同じ側の肩にかけるバッグ、パソコンのマウスを操作する腕、車の運転でハンドルを握る腕の使い方など、日常の左右差が関わっていることもあります。たとえば、右手で長時間マウスを操作している方は、右腕が前に出続けることで、右の肩甲骨が外側に引き出され、右の菱形筋に負担が集中しやすくなります。
「肩甲骨の内側をいくら揉んでも、すぐに痛みが戻ってしまう」という方は、痛む場所ではなく、体の前側に原因が隠れている可能性があります。
首から響いてくる肩甲骨の内側の痛み
肩甲骨の内側の痛みには、もう一つ、見落とされがちな原因があります。それが、首の骨、つまり頸椎(けいつい)からの関連痛です。
関連痛とは、痛みの原因がある場所とは別の、離れた場所に痛みを感じる現象のことです。私たちの体では、神経がさまざまな場所からの情報を脳に伝えていますが、ある場所からの痛みの信号が、別の場所からの信号と混同されて、離れた場所が痛んでいるように感じることがあります。
首の骨と骨の間には、クッションの役割を持つ椎間板や、骨と骨をつなぐ椎間関節があります。これらの組織が刺激を受けたり、首の骨から出ている神経が圧迫されたりすると、その痛みが首そのものではなく、肩甲骨の内側や、背中の上の方に響いてくることがあることが知られています。特に、首の付け根に近い、首の下の方の骨や椎間板からの痛みは、肩甲骨の内側に感じられやすい傾向があります。
首からの関連痛が疑われる場合には、いくつかの特徴があります。たとえば、首を後ろに反らしたり、痛む側に傾けたりすると、肩甲骨の内側の痛みが強まる。首を動かすと、肩甲骨の内側に響くような感覚がある。肩甲骨の内側の痛みと同時に、腕や手にしびれやだるさがある。肩甲骨の内側を押しても、それほど痛くない——こうした場合は、痛みの出どころが首にある可能性が考えられます。
首の骨に負担がかかる大きな原因の一つが、頭が体よりも前に出た姿勢、いわゆるストレートネックや頭部前方位の姿勢です。頭の重さは成人で四〜六キログラムほどといわれますが、頭が前に出るほど、首の骨や筋肉にかかる負担は大きくなります。スマートフォンを長時間のぞき込む、パソコンの画面に顔を近づけて作業するといった習慣が続くと、首の下の方の骨や椎間板に負担がかかり続け、肩甲骨の内側に痛みが響いてくることがあるのです。
また、首と肩甲骨は、肩甲挙筋や僧帽筋といった筋肉でもつながっています。首の筋肉が緊張すれば、肩甲骨の位置や動きにも影響し、肩甲骨の内側の筋肉にも負担がかかります。肩甲骨の内側の痛みは、背中だけの問題ではなく、首と背中、肩甲骨がつながった一つのシステムの中で起きている問題だといえます。
さらに、背中の上の方の背骨である胸椎の硬さも見逃せません。胸椎が丸まったまま固まっていると、背骨と肋骨のつなぎ目の関節の動きが悪くなり、その周りの組織が刺激を受けて、肩甲骨の内側に痛みが出ることがあります。深呼吸をしたときや、体をひねったときに、肩甲骨の内側にピリッとした痛みが走る方は、こうした背骨と肋骨の関節の関与も考えられます。
こたつ・厚着の季節に痛みが増える理由
肩甲骨の内側の痛みは、秋の終わりから冬にかけて増えやすい傾向があります。その理由を、冬の生活習慣から見ていきましょう。
一つ目は、こたつでの姿勢です。冬になると、こたつに入って過ごす時間が長くなるご家庭も多いと思います。こたつは、床に座って脚を中に入れるため、どうしても背中が丸まり、上半身が前に倒れた姿勢になりがちです。さらに、こたつの天板の上に肘をついたり、天板に置いたスマートフォンやテレビのリモコン、新聞をのぞき込んだりすることで、肩は前に巻き込まれ、頭は前に出ていきます。まさに、菱形筋が引き伸ばされ、首の骨に負担がかかる姿勢の典型です。こたつが暖かく快適なため、一度入るとなかなか出られず、この姿勢が何時間も続いてしまうことも少なくありません。
二つ目は、寒さによる肩のすくめです。寒さを感じると、私たちは無意識のうちに肩をすくめ、首を縮め、背中を丸めて体を小さくしようとします。これは体の熱を逃がさないための自然な反応ですが、肩をすくめた状態が続くと、首から肩にかけての筋肉や肩甲挙筋が緊張し続け、肩甲骨の位置も崩れていきます。北埼玉の加須・羽生・久喜エリアは、冬の朝晩の冷え込みが厳しく、冷たく乾いた北風が吹く日も多い地域です。外出のたびに、風に向かって肩をすくめて歩いているという方も多いのではないでしょうか。
三つ目は、厚着と重いコートです。冬は、厚手のセーターやダウンジャケット、ウールのコートなど、重い服を重ね着する機会が増えます。コートは肩で支えて着るため、重いコートを一日中着ていると、肩には常に重みがかかり、肩を前下方へと引っ張る力が働きます。さらに、厚着をすると腕や肩の動きが制限され、肩甲骨を大きく動かす機会が減っていきます。肩甲骨が動かない状態が続くと、肩甲骨の周りの筋肉は硬くなり、血流も悪くなっていきます。重いショルダーバッグを肩にかけていれば、その負担はさらに増えます。
四つ目は、冷えによる血流の低下です。背中は、自分では見えにくく、冷えていても気づきにくい場所です。特に、首元から背中の上の方は、服のすき間から冷たい空気が入り込みやすく、冷えやすい部位でもあります。筋肉が冷えると、血管が縮んで血流が低下し、引き伸ばされて疲れている菱形筋は、さらに回復しにくい状態になります。
五つ目は、冬の家事やデスクワークです。冬は、温かい料理の準備や洗い物、年賀状の作成や年末の書類整理など、うつむいて腕を前で使う作業が続く時期でもあります。また、外出の機会が減ることで、家の中でスマートフォンやタブレットを見る時間が長くなる方も少なくありません。こうした作業の一つひとつが、巻き肩と猫背の姿勢を強め、肩甲骨の内側に負担をかけていきます。
六つ目は、運動量の減少です。寒くなると、ウォーキングなどで腕を大きく振って歩く機会が減り、肩甲骨を動かす機会も少なくなっていきます。肩甲骨は、動かすことで周りの筋肉の血流が保たれている部位です。動かさない時間が長くなるほど、肩甲骨の周りの筋肉は硬くなっていきます。
七つ目は、車での移動です。加須・羽生・久喜エリアのように車での移動が多い地域では、冬の運転中も肩甲骨に負担がかかりやすくなります。暖房が効くまでの冷えた車内では、寒さで肩をすくめ、ハンドルに覆いかぶさるような姿勢で運転しがちです。厚手のコートを着たまま運転すると、腕の動きが制限され、肩が前に出た状態でハンドルを握り続けることにもなります。
このように、冬は「こたつで背中が丸まる」「寒さで肩をすくめる」「重い服で肩に負担がかかる」「背中が冷える」「うつむく作業が増える」「肩甲骨を動かさなくなる」という条件が重なる季節です。毎年冬になると背中がつらくなるという方は、冬の生活習慣と肩甲骨の内側の痛みの関係を、一度振り返ってみるとよいかもしれません。
見逃してはいけない注意すべき背中の痛み
肩甲骨の内側や背中の痛みの多くは、筋肉や関節の疲労、姿勢の崩れによるものですが、なかには内臓の病気や、神経の病気が隠れている場合もあります。整体院でのケアやセルフケアを考える前に、注意すべき背中の痛みの特徴を知っておくことが大切です。
背中の痛みは、心臓や大動脈、肺、胆のう、膵臓、胃などの内臓の病気によって生じることもあります。内臓からの痛みは、関連痛として背中や肩甲骨の周りに感じられることがあるためです。
次のような場合は、筋肉や関節の痛みではない可能性があるため、整体院ではなく、すぐに医療機関を受診してください。
突然、これまで経験したことのないような激しい背中の痛みが起きた場合。胸の痛みや圧迫感、締めつけられるような感覚、息苦しさ、冷や汗、吐き気をともなう場合。痛みが背中から胸やあご、腕へと広がっていく場合。安静にしていても、体の向きを変えても、痛みがまったく変わらない場合。夜間、眠っているときにも強い痛みが続く場合。発熱をともなう場合。食事のあとに痛みが強まる、みぞおちの痛みをともなう場合。体重が急に減ってきている場合。背中の片側の皮膚に、ピリピリとした痛みや、赤い発疹、水ぶくれが現れた場合。腕や手に強いしびれがある、力が入りにくい、箸が使いにくい、ボタンがとめにくいといった症状がある場合。
特に、胸の痛みや息苦しさ、冷や汗をともなう背中の痛みは、心臓や大動脈の病気の可能性もあり、一刻を争うことがあります。このような場合は、ためらわずに救急車を呼ぶなど、すぐに医療機関を受診してください。
一方、筋肉や関節が原因の痛みには、次のような特徴が見られることが多くあります。特定の姿勢を続けたあとや、特定の動作をしたときに痛みが強まる。姿勢を変えたり、体を動かしたりすると、痛みが変化する。痛む場所を押すと痛みがある、またはこりや張りを感じる。入浴などで温めると楽になる。
ただし、これらはあくまで目安です。少しでも気になる症状がある場合や、痛みがなかなか良くならない場合は、自己判断せずに、まず医療機関で検査を受けることをおすすめします。当院でも、カウンセリングの段階で気になる症状がある場合には、医療機関の受診をおすすめしています。
カラダドクター整体院 加須院での施術の考え方
カラダドクター整体院 加須院では、肩甲骨の内側の痛みのご相談に対して、痛む場所だけを見るのではなく、首や胸椎、肋骨、胸の筋肉、骨盤まで、全身のつながりから体の状態を確認し、施術を行っています。肩甲骨の内側の痛みは、痛む場所そのものよりも、体の前側の縮こまりや、首や背骨の状態、そして土台となる骨盤のバランスが大きく関わっていることが少なくありません。これまで累計六万五千件を超える施術に携わってきた中でも、「背中ばかり揉んでもらっていたけれど、実は胸の筋肉や首、骨盤に原因があった」というケースを多く拝見してきました。ここでは、当院で行っている四つの施術についてご紹介します。
一つ目は、アクティベーター・メソッドです。アクティベーター・メソッドは、アクティベーターと呼ばれる専用の器具を用いて、関節に対してごく軽く、素早い刺激を加える施術法です。首や背中をひねったり、ボキボキと鳴らしたりすることがないため、首や背中に痛みがある方や、強い刺激が苦手な方にも、体への負担を抑えながら施術を行うことができます。関節や筋肉には、位置や動きを感知するセンサーが数多く存在しており、アクティベーターによる軽い刺激は、こうしたセンサーを通じて神経系に働きかけ、筋肉の緊張のバランスを整えていくことを目指すものです。首の骨の一つひとつや、胸椎、背骨と肋骨のつなぎ目の関節など、肩甲骨の内側の痛みに関わる細かな関節に、丁寧にアプローチできる点が特徴です。
二つ目は、骨格調整です。肩甲骨の内側に痛みを抱える方の多くは、巻き肩や猫背、頭が前に出た姿勢、胸椎の丸まり、肋骨の位置のずれ、そして骨盤の傾きといった、全身の骨格のバランスの崩れを抱えています。骨盤が後ろに倒れれば、その上の背骨全体が丸まり、肩甲骨は外側に引き出されていきます。骨格調整では、全身のバランスを検査したうえで、骨盤を土台として、背骨や肋骨、肩甲骨の位置を整え、菱形筋が引き伸ばされ続けない姿勢を目指していきます。
三つ目は、深層筋マッサージです。肩甲骨の内側の痛みには、表面の僧帽筋の奥にある菱形筋や肩甲挙筋、さらにその奥にある多裂筋などの深い筋肉が関わっています。そして、菱形筋を引き伸ばしている原因である、胸の奥の小胸筋や、肩甲骨と肋骨の間にある前鋸筋(ぜんきょきん)、肩甲骨の裏側にある肩甲下筋(けんこうかきん)、首の奥の斜角筋や後頭下筋群なども、深層筋マッサージで重点的にアプローチしたい筋肉です。これらの深い筋肉は、表面をさするだけのマッサージでは届きにくく、ご自身でストレッチをしても十分にゆるめるのが難しい部分です。当院の深層筋マッサージでは、筋肉の走行や体の状態に合わせて圧の深さや角度を調整しながら、深い層で固まった筋肉にアプローチしていきます。特に、引き伸ばされて疲れている背中側の菱形筋はやさしく血流を促し、縮こまって硬くなっている体の前側の筋肉はしっかりとゆるめるというように、背中側と前側のバランスを整えることを大切にしています。
四つ目は、リンパドレナージュです。当院加須院では、足先から下肢にかけてのリンパドレナージュを行っています。肩甲骨の内側の痛みと脚は、一見関係がないように思えるかもしれませんが、冬は脚が冷えやすく、足元の冷えは全身の冷えにつながります。体が冷えると、寒さで肩をすくめ、背中を丸める姿勢が強まり、肩甲骨の周りの筋肉も硬くなりやすくなります。また、こたつで長時間座っていると、脚の巡りが滞り、むくみやだるさも生じやすくなります。下肢のリンパの流れを整え、足元から体を温めやすい状態をつくることで、肩をすくめずに過ごせる、全身がリラックスしやすい状態を目指します。
これら四つの施術を、お一人おひとりの体の状態に合わせて組み合わせることで、今ある肩甲骨の内側の痛みへのアプローチと同時に、痛みが戻りにくい体づくりを目指していきます。初回のカウンセリングでは、痛みが出る姿勢や動作、普段の生活習慣やお仕事での姿勢まで丁寧にお伺いし、施術の方針をわかりやすくご説明いたします。
肩甲骨の内側の痛みをやわらげるセルフケア
最後に、肩甲骨の内側の痛みをやわらげるために、ご自身で取り組めるセルフケアと、冬の生活の工夫をご紹介します。セルフケアは、痛みが強いときには無理をせず、心地よく感じる範囲で行ってください。行っている途中で痛みやしびれが強まる場合は、すぐに中止しましょう。
一つ目は、胸を開くストレッチです。引き伸ばされた菱形筋を休ませるためには、まず縮こまった胸の筋肉をゆるめることが大切です。部屋の角や、開いたドアの枠に向かって立ち、両肘を肩の高さで曲げて、前腕を壁やドアの枠に当てます。そのまま、片足を一歩前に踏み出し、体をゆっくりと前に移動させて、胸の前が気持ちよく伸びるところで二十〜三十秒保ちます。呼吸は止めずに、ゆっくりと深呼吸を続けましょう。
二つ目は、タオルを使った胸椎のストレッチです。バスタオルを丸めて直径十センチほどの筒状にし、仰向けに寝た状態で、肩甲骨の下あたりの背中に横向きに当てます。両腕を軽く広げ、手のひらを天井に向けて、ゆっくりと深呼吸をしながら一〜二分ほど過ごします。丸まった胸椎を、自分の体重を利用してやさしく伸ばすことができ、同時に胸の前も開いていきます。寝る前や、こたつで長く過ごしたあとに行うのがおすすめです。
三つ目は、肩甲骨を寄せて下げる運動です。椅子に座って背筋を伸ばし、両肘を軽く曲げて、肘を後ろに引きながら、左右の肩甲骨を背骨の方へ寄せていきます。このとき、肩がすくまないように、肩甲骨を斜め下に引き下げるイメージで行うのがポイントです。寄せたところで五秒ほど保ち、ゆっくりゆるめます。十回ほど繰り返しましょう。菱形筋や僧帽筋の中部、下部が、引き伸ばされた状態ではなく、本来の長さで働く感覚を取り戻すことを目指します。
四つ目は、肩甲骨回しです。両肩に指先を置き、肘で大きな円を描くように、前回し、後ろ回しをそれぞれ十回ずつ行います。肩甲骨が背中の上を滑るように動くことを意識しましょう。厚着で肩甲骨を動かす機会が減りがちな冬は、こまめに取り入れたい運動です。
五つ目は、首の前側を整える顎引き運動です。椅子に座って背筋を伸ばし、目線はまっすぐ前に向けたまま、あごを水平に後ろへ引いて、二重あごをつくるような動きをします。五秒ほど保ってゆるめ、十回ほど繰り返しましょう。前に出た頭の位置を本来の位置に戻す感覚を身につけることで、首の骨への負担を減らし、首からの関連痛の予防にもつながります。
そして、冬の生活の工夫も大切です。こたつでは、座椅子を使って背中を支え、背もたれに背中をつけて座るようにしましょう。テレビやスマートフォンは、目の高さに近づけて見ることを意識し、天板に肘をついてのぞき込む姿勢が長く続かないようにします。一時間に一度はこたつから出て、立ち上がって背伸びをしたり、肩甲骨を回したりしましょう。
外出時は、重いコートよりも、軽くて暖かいダウンなどを選ぶと、肩への負担を減らせます。ショルダーバッグは、左右の肩にこまめにかけ替えるか、リュックサックを活用しましょう。首元からの冷えを防ぐために、マフラーやネックウォーマーを活用すると、寒さで肩をすくめることも減らせます。背中の上の方、肩甲骨の間にカイロを貼るのもおすすめです(低温やけどに注意し、肌に直接貼らないようにしましょう)。夜は、ぬるめのお湯に十〜十五分ほど肩までつかり、背中の筋肉を芯から温めてから、ストレッチを行うのが効果的です。
◆肩甲骨の内側の痛み セルフチェックリスト
以下の項目のうち、当てはまるものが多いほど、肩甲骨の内側に負担がかかりやすい体の状態や生活習慣になっている可能性があります。
□ 肩甲骨と背骨の間に、重だるさや痛みがある
□ 肩甲骨の内側を揉んでも、すぐに痛みが戻ってしまう
□ 肩が前に巻き込んでいる、巻き肩だと言われる
□ 背中が丸まっている、猫背だと言われる
□ 頭が体より前に出ている、ストレートネックだと言われる
□ 首を後ろに反らすと、肩甲骨の内側に響く
□ スマートフォンやパソコンを使う時間が長い
□ こたつで過ごす時間が長い
□ こたつの天板に肘をついてスマートフォンやテレビを見ることが多い
□ 寒いと肩をすくめてしまう
□ 冬は重いコートを着ることが多い
□ いつも同じ側の肩にショルダーバッグをかけている
□ 深呼吸をすると、背中に突っ張りを感じる
□ 冬になると背中のつらさが強くなる
三つ以上当てはまる方は、姿勢や生活習慣、全身のバランスを一度見直してみることをおすすめします。ただし、胸の痛みや息苦しさ、冷や汗をともなう場合や、腕のしびれが強い場合は、チェックの結果にかかわらず、すぐに医療機関を受診してください。
◆Q&A
Q1. 肩甲骨の内側が痛いとき、マッサージで強く揉んでもらってもよいですか?
肩甲骨の内側の痛みの多くには、引き伸ばされて疲れている菱形筋が関わっています。引き伸ばされている筋肉を強く揉んだり、さらに伸ばしたりすると、その場では楽になったように感じても、すぐに痛みが戻ってしまうことが少なくありません。痛む場所を強く揉むよりも、胸の筋肉をゆるめ、丸まった背中を伸ばして、菱形筋を引き伸ばしている原因に目を向けることが大切です。
Q2. 肩甲骨の内側の痛みと、首は関係がありますか?
関係していることがあります。首の下の方の骨や椎間板、首から出ている神経が刺激を受けると、その痛みが首そのものではなく、肩甲骨の内側に響いてくることがあることが知られています。首を後ろに反らしたり、傾けたりしたときに肩甲骨の内側の痛みが強まる場合や、腕や手のしびれをともなう場合は、首の関与も考えられます。しびれが強い場合や、力が入りにくい場合は、まず医療機関を受診してください。
Q3. 背中の痛みが、内臓の病気かどうか心配です。
背中の痛みの多くは筋肉や関節によるものですが、心臓や大動脈、胆のう、膵臓などの内臓の病気によって背中に痛みが出ることもあります。突然の激しい痛み、胸の痛みや息苦しさ、冷や汗をともなう痛み、安静にしていても変わらない痛み、夜間も続く痛み、発熱をともなう痛みなどがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。少しでも不安がある場合は、まず医療機関で検査を受けていただくことをおすすめします。
Q4. 深層筋マッサージは、背中が痛いときでも受けられますか?
背中に痛みがある場合でも、体の状態に合わせて施術を行うことは可能です。当院の深層筋マッサージは、ただ強く押すのではなく、お一人おひとりの筋肉の状態や感じ方を確認しながら、圧の強さや角度を細かく調整して行います。引き伸ばされて疲れている背中側の筋肉はやさしく、縮こまっている体の前側の筋肉はしっかりとゆるめるなど、体の状態に合わせて進めていきます。施術中に痛みや違和感があれば、遠慮なくお伝えください。
Q5. こたつは使わないほうがよいのでしょうか?
こたつそのものが悪いわけではありません。体を温めることは、筋肉の緊張をやわらげるうえでも大切です。問題になるのは、背中を丸めた姿勢のまま、長時間こたつで過ごすことです。座椅子で背中を支える、テレビやスマートフォンを目の高さに近づける、一時間に一度は立ち上がって体を伸ばすといった工夫をしながら、上手にこたつを活用しましょう。
Q6. どのくらいの頻度で通えばよいですか?
体の状態や生活習慣によって個人差がありますが、一般的には、痛みが強い時期は週に一回程度、状態が落ち着いてきたら二〜三週間に一回程度へと間隔を空けていくケースが多くみられます。巻き肩や猫背、胸椎の丸まりといった姿勢のクセは、長い年月をかけて体に定着しているものです。良い姿勢を体が覚えていくまで、セルフケアと組み合わせながら段階的に通院の間隔を調整していくイメージを持っていただくとよいでしょう。痛みが出やすい冬を迎える前に、体のメンテナンスを行っておくこともおすすめです。
◆まとめ
肩甲骨と背骨の間の痛みは、自分では手が届きにくく、もどかしい不調です。その多くには、肩甲骨と背骨をつなぐ菱形筋が関わっており、巻き肩や猫背の姿勢によって、縮こまった胸の筋肉に肩甲骨が前へと引っ張られ、菱形筋が引き伸ばされたまま踏ん張り続けることで、痛みや重だるさが生じています。そのため、痛む場所を揉んだり伸ばしたりするだけでは、なかなか良くならないことが少なくありません。
また、首の下の方の骨や椎間板からの関連痛として、肩甲骨の内側に痛みが響いてくることや、胸椎と肋骨のつなぎ目の関節が関わっていることもあります。肩甲骨の内側の痛みは、背中だけの問題ではなく、首、背骨、肋骨、肩甲骨、胸の筋肉、そして骨盤がつながった全身のバランスの中で起きている問題なのです。
そして冬は、こたつで背中が丸まり、寒さで肩をすくめ、重いコートで肩に負担がかかり、背中が冷え、肩甲骨を動かす機会が減るという、肩甲骨の内側に負担が重なりやすい季節です。胸を開くストレッチや、タオルを使った胸椎のストレッチ、肩甲骨を寄せて下げる運動、顎引き運動などのセルフケアと、こたつの使い方や服装の工夫を取り入れていくことが、痛みをやわらげるための第一歩になります。ただし、胸の痛みや息苦しさ、冷や汗をともなう背中の痛みなど、注意すべき症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
「肩甲骨の内側がいつも重い」「揉んでもらってもすぐに戻ってしまう」——そんなお悩みをお持ちの方は、寒さが本格化するこの時期に、一度ご自身の姿勢と全身のバランスを見直してみてはいかがでしょうか。
カラダドクター整体院 加須院では、アクティベーター・メソッド、骨格調整、深層筋マッサージ、リンパドレナージュ(下肢)を組み合わせ、肩甲骨の内側の痛みだけでなく、首や胸椎、肋骨、胸の筋肉、骨盤まで含めた全身のバランスから、背中の不調にアプローチしています。
初回のカウンセリングでは、痛みが出る姿勢や動作、普段の生活習慣やお仕事での姿勢、冬の過ごし方まで丁寧にお伺いし、施術の方針をわかりやすくご説明いたします。「肩甲骨の内側がつらいのに、自分では届かない」「マッサージに通っても背中の重さが取れない」といったお悩みをお持ちの方も、まずは一度体の状態を見させていただければと思います。加須市をはじめ、羽生市・久喜市、花崎駅周辺からも多くの方にご来院いただいております。寒さが本格化する前に、どうぞお気軽にお問い合わせください。
本コラムは、肩甲骨の内側の痛みや背中の痛みに関する一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。施術の効果や感じ方には個人差があります。突然の激しい痛み、胸の痛みや圧迫感、息苦しさ、冷や汗、吐き気をともなう場合、安静時や夜間にも強い痛みが続く場合、発熱をともなう場合、皮膚に発疹や水ぶくれが現れた場合、腕や手のしびれや力の入りにくさがある場合、痛みが長引く・悪化する場合は、自己判断せずにすぐに医療機関を受診してください。


