加須・羽生・久喜で整体をお探しの方へ|冬の運動不足で片足立ちができなくなる人の共通点
2026/11/07
朝、立ったまま靴下を履こうとして、片足を上げた瞬間にグラッとふらついてしまった。ズボンを履くときに、思わず壁や椅子に手をついてしまう。玄関で靴を履くとき、以前は片足でスッと立てていたのに、最近は座らないと履けなくなった——こうした小さな変化に、心当たりはありませんか。
「ちょっとバランスを崩しただけ」「たまたまふらついただけ」と、多くの方はあまり気にとめないかもしれません。しかし、片足で立つという動作は、私たちが思っている以上に、体のさまざまな機能が連携して初めてできる、高度な動作です。そして、片足立ちのしにくさは、足腰の筋力の低下や、体のバランスを保つしくみの衰えを、早い段階で知らせてくれるサインでもあります。
実は、私たちは歩くたびに、一歩ごとに片足立ちをしています。歩くという動作は、左右の片足立ちを交互に繰り返しているようなものです。片足立ちが不安定になるということは、歩くときの一歩一歩も不安定になっているということであり、それは、つまずきや転倒のリスクが高まっていることを意味しています。
そして、これからの冬の季節は、片足立ちの力が落ちやすい時期でもあります。寒さで外に出る機会が減り、こたつで過ごす時間が長くなり、厚手の靴下やスリッパで足裏の感覚が鈍くなる——冬の生活は、知らず知らずのうちに、私たちのバランスの力を奪っていきます。そして春になって「なんだか足腰が弱った」と気づく方も少なくありません。
このコラムでは、片足で立つときに体の中で何が起きているのか、片足立ちができなくなる人に共通する体の特徴、冬にバランスの力が落ちやすい理由、そしてご自身でできるチェック方法とセルフケア、整体院での施術の考え方について、専門的な視点からわかりやすく解説していきます。加須・羽生・久喜エリアにお住まいの方、花崎駅周辺で整体院をお探しの方にも当てはまる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
片足立ちは「体の総合力テスト」
片足で立つという動作は、一見とても単純に見えます。しかし実際には、筋力、関節の柔らかさ、感覚、そして脳による調整という、体のさまざまな機能が総動員されて初めて成り立っている動作です。
両足で立っているとき、私たちの体は左右の足で体重を支え、足と足の間の広い面積の中に重心を保っています。この、体を支えている足の面積のことを「支持基底面(しじきていめん)」と呼びます。両足で立っているときは、この支持基底面が広いため、多少体が揺れても、重心がその範囲からはみ出すことはなく、安定して立っていることができます。
ところが、片足で立つと、支持基底面は片方の足の裏の面積だけ、つまり両足のときの半分以下にまで狭くなります。この狭い範囲の中に重心を保ち続けるためには、体の揺れを常に感じ取り、わずかなずれを瞬時に修正し続ける必要があります。
さらに、片足で立つと、骨盤は体重を支えていない側に傾こうとします。これを横から支えているのが、お尻の横にある中臀筋(ちゅうでんきん)という筋肉です。足首では、すねやふくらはぎの筋肉が、体が前後左右に倒れないように細かく働き続けます。足の裏では、足指や足のアーチを支える筋肉が、地面をしっかりととらえています。そして、これらの筋肉の働きを、脳がリアルタイムで調整しているのです。
つまり、片足立ちは、足腰の筋力、関節の動き、足裏や関節からの感覚、そして脳の調整能力を一度に試す、いわば「体の総合力テスト」のようなものです。どこか一つでも衰えると、片足立ちは不安定になります。逆にいえば、片足立ちの状態を見ることで、体のどこかに衰えのサインが出ていないかを知る手がかりになるのです。
整形外科の分野でも、片足で立っていられる時間は、運動機能やバランス能力を評価する指標の一つとして用いられています。たとえば、高齢者の運動機能の低下を評価する際には、目を開けた状態で片足立ちが十五秒未満であることが、転倒しやすさに関わる目安の一つとして示されています。片足立ちは、特別な道具を使わずに誰でも行える、身近で大切な体のチェック方法なのです。
体のバランスを支える三つのセンサー
片足立ちを安定させるために欠かせないのが、体の傾きや揺れを感じ取る「センサー」の働きです。私たちの体は、主に三つのセンサーからの情報を組み合わせて、バランスを保っています。
一つ目は、目からの情報、つまり視覚です。私たちは、周りの景色や床、壁などを目で見ることで、自分の体がどれくらい傾いているかを把握しています。目を閉じて片足立ちをすると、目を開けているときよりも格段に難しくなるのは、この視覚からの情報がなくなるためです。
二つ目は、耳の奥からの情報です。耳の奥にある内耳には、三半規管や耳石器(じせきき)と呼ばれる、頭の傾きや回転、加速を感じ取る器官があります。これらは前庭(ぜんてい)器官と呼ばれ、体の平衡感覚を担っています。乗り物酔いをしたときや、めまいがするときにふらつくのは、この前庭器官からの情報が乱れるためです。
三つ目は、足の裏や関節、筋肉からの情報です。足の裏には、圧力や皮膚の伸び縮みを感じ取る小さなセンサーが数多く分布しており、体重が足の裏のどこにかかっているかを、常に脳に伝えています。また、足首や膝、股関節などの関節や、筋肉、腱の中にも、関節の角度や筋肉の伸び縮みを感じ取るセンサーがあり、体の各部分がどのような位置にあるかを脳に伝えています。この、体の位置や動きを感じ取る感覚は、固有感覚(こゆうかんかく)と呼ばれています。
脳は、これら三つのセンサーからの情報を統合して、体がどちらに傾いているかを判断し、必要な筋肉に「ここを縮めて」「ここをゆるめて」という指令を瞬時に送ります。たとえば、体が少し前に傾いたことを足の裏のセンサーが感じ取ると、脳はふくらはぎの筋肉を働かせて、体を後ろに引き戻します。この一連の流れが、私たちが意識しないうちに、一秒間に何度も繰り返されているのです。
ここで特に注目したいのが、足の裏と足首からの感覚です。立っているとき、体と地面が触れているのは足の裏だけです。足の裏は、地面の状態や体重のかかり方を最初に感じ取る、バランスの最前線のセンサーだといえます。足の裏の感覚が鈍くなったり、足首の動きが硬くなってセンサーがうまく働かなくなったりすると、体の傾きに気づくのが遅れ、バランスを立て直すのが間に合わなくなります。
また、バランスを崩しかけたとき、体はいくつかの方法で立て直そうとします。小さな揺れに対しては、主に足首を動かして重心を戻します。これを足関節戦略と呼びます。もう少し大きな揺れに対しては、股関節を曲げたり伸ばしたりして、上半身の位置を調整して重心を戻します。これを股関節戦略と呼びます。それでも間に合わない大きな揺れに対しては、足を一歩踏み出して、支持基底面そのものを広げて体を支えます。足首や股関節が硬くなったり、筋力が落ちたりすると、これらの立て直しの方法がうまく使えなくなり、転倒につながりやすくなるのです。
片足立ちができなくなる人に共通する体の特徴
それでは、片足立ちが不安定になる方には、どのような体の特徴が共通しているのでしょうか。整体院で多くの方の体を拝見していると、いくつかの共通したパターンが見えてきます。
一つ目は、お尻の横の筋肉の弱さです。先ほどお話ししたように、片足で立つと、骨盤は体重を支えていない側に傾こうとします。これを支えているのが中臀筋です。中臀筋が弱くなると、片足で立ったときに骨盤が傾き、上半身が大きく横に揺れてしまいます。歩くときに体が左右に揺れる、片足立ちで骨盤が傾くという方は、中臀筋の働きが落ちている可能性があります。中臀筋は、座っている時間が長い生活では使われる機会が少なく、衰えやすい筋肉の一つです。
二つ目は、足首の硬さです。足首が硬くなると、小さな揺れに対して足首を動かして重心を戻すことが難しくなります。また、足首の関節の中にあるセンサーも働きにくくなり、体の傾きに気づくのが遅れがちになります。過去に足首の捻挫を繰り返した方や、ヒールの高い靴を長く履いてきた方は、足首の動きや感覚が低下していることが少なくありません。
三つ目は、足指が使えていないことです。足の指は、片足立ちのときに地面をつかむようにして体を支え、細かなバランスの調整を行っています。ところが、窮屈な靴や、足に合わない靴を長く履いていると、足指が曲がったまま固まったり、浮き指と呼ばれる、足指が地面に着かない状態になったりします。足指が使えないと、片足立ちのときに足の裏の前の方で体を支えることができず、かかと寄りに重心が偏って、後ろにふらつきやすくなります。
四つ目は、姿勢の崩れです。猫背で頭が前に出ている方や、反り腰の方、骨盤が後ろに倒れている方は、体の重心の位置が本来の位置からずれています。重心がずれた状態では、片足立ちのときにその重心を足の裏の狭い範囲に収めることが難しくなり、バランスを崩しやすくなります。また、背中が丸まって視線が下を向きがちな方は、周りの景色からの視覚の情報もうまく使えなくなります。
五つ目は、骨盤の左右差です。骨盤が左右どちらかに傾いていたり、ねじれていたりすると、左右の脚で片足立ちをしたときに、安定感に大きな差が出ることがあります。右足では立てるのに、左足では立てないという方は、骨盤のバランスや、左右の脚の筋力や感覚の差が関わっている可能性があります。普段から片方の脚に体重をかけて立つクセがある方は、使っていない側の脚の筋力や感覚が落ちていることがあります。
六つ目は、太ももの筋力の低下です。太ももの前の筋肉は、膝を安定させ、体重を支える大切な筋肉です。この筋肉が弱ると、片足で立ったときに膝がぐらつき、体全体が不安定になります。太ももの筋肉は、年齢とともに衰えやすい筋肉の一つであり、特に運動量が減る冬の間に弱りやすい傾向があります。
年代による変化にも触れておきましょう。バランスの力は、一般的に四十代ごろから少しずつ低下し始め、五十代、六十代と年齢を重ねるにつれて、その低下が目立ってくるといわれています。三十代のうちは、筋力や感覚に余裕があるため、多少の衰えがあっても片足立ちに困ることは少ないかもしれません。しかし、デスクワーク中心で歩く量が少ない生活や、産後に骨盤まわりの筋力が戻りきらないまま過ごしている場合などは、三十代でもバランスの力が落ちていることがあります。
四十代、五十代は、仕事や家事、子育て、介護などで忙しく、自分の体のための運動の時間を確保しにくい年代でもあります。女性の場合は、閉経前後の女性ホルモンの変化によって、筋肉や骨の状態が変わりやすい時期でもあります。この年代で片足立ちに不安を感じ始めた方は、体からの早めのサインとして受け止め、今のうちにバランスの力を保つ習慣を始めることが大切です。早い段階から取り組むほど、将来の転倒予防につながりやすくなります。
このように、片足立ちができなくなる背景には、筋力の低下だけでなく、関節の硬さ、足裏の感覚、姿勢や骨盤のバランスといった、さまざまな要因が複合的に関わっています。「筋力が落ちたから鍛えればいい」と単純に考えるのではなく、体全体のどこに衰えのサインが出ているのかを見極めることが大切です。
冬にバランスの力が落ちやすい理由
片足立ちの力、つまりバランスの力は、季節によっても変化します。特に冬は、バランスの力が落ちやすい季節です。その理由を見ていきましょう。
一つ目は、運動量の減少です。寒くなると、外に出るのがおっくうになり、散歩やウォーキングの習慣が途切れがちになります。買い物も車で済ませ、家の中でも動き回ることが減っていきます。筋肉は、使わない状態が続くと、思った以上に早く衰えていきます。特に、お尻の横の中臀筋や、太ももの筋肉、ふくらはぎの筋肉といった、立つことや歩くことを支える筋肉は、日常的に歩くことで維持されているため、歩く量が減るとすぐに影響が出やすくなります。
二つ目は、こたつや座りっぱなしの生活です。冬はこたつに入ってくつろぐ時間が長くなり、一度座ると、なかなか立ち上がらなくなりがちです。座っている間、足腰の筋肉はほとんど使われません。また、こたつで床に座る姿勢は、股関節や膝を曲げたまま長時間過ごすことになり、関節も硬くなりやすくなります。
三つ目は、足の裏の感覚の鈍化です。冬は、厚手の靴下を重ね履きしたり、もこもこしたルームシューズやスリッパを履いたりして過ごす時間が長くなります。暖かくて快適ですが、厚い布地や柔らかい素材に覆われた足の裏は、床の感触や体重のかかり方を感じ取りにくくなります。足の裏のセンサーに届く情報が減ると、バランスの調整も遅れがちになります。また、スリッパは足指で引っかけるようにして履くため、足指が縮こまったまま固まりやすく、脱げやすいスリッパでの歩行はつまずきの原因にもなります。
四つ目は、冷えによる影響です。寒さで足先が冷えると、足の裏の皮膚の感覚が鈍くなることが知られています。また、冷えた筋肉は硬くなり、収縮のスピードも遅くなりやすくなります。体がふらついたときに、筋肉が素早く反応して立て直すことが難しくなるのです。北埼玉の加須・羽生・久喜エリアは、冬の朝晩の冷え込みが厳しく、冷たく乾いた北風が吹く日も多い地域です。冷え切った朝の玄関や廊下は、足元が冷えてバランスを崩しやすい場所でもあります。
五つ目は、厚着による動きの制限です。冬は、厚手のコートや重ね着で体が動かしにくくなります。腕や上半身の動きが制限されると、バランスを崩しかけたときに腕を広げて体を支えたり、上半身でバランスを取ったりすることが難しくなります。
六つ目は、冬の足元の危険です。冬は日が短く、夕方には辺りが暗くなります。暗い道では視覚からの情報が減り、足元の段差にも気づきにくくなります。さらに、朝の霜や凍結した路面、落ち葉の上など、滑りやすい場所も増えます。バランスの力が落ちている状態で、こうした足元の危険が重なると、転倒のリスクは一段と高まります。
車での移動が中心の加須・羽生・久喜エリアでは、冬の運動不足の影響がさらに大きくなりがちです。都市部のように駅の階段を上り下りしたり、駅から職場まで歩いたりする機会が少なく、玄関から車、車からお店の入口までというように、一日に歩く距離がごくわずかという日も少なくありません。もともと歩く量が少ない生活に、冬の外出控えが重なると、足腰の筋肉やバランスの感覚を使う機会は、ほとんどなくなってしまいます。
冬の間に落ちたバランスの力は、春になっても自然に戻るとは限りません。「冬が明けたら足腰が弱っていた」「春先につまずいて転んでしまった」ということにならないよう、冬の間こそ、意識してバランスの力を保つことが大切です。
片足立ちのセルフチェックと、見逃したくない転倒のサイン
ここでは、ご自宅でできる片足立ちのセルフチェックの方法と、転倒のリスクが高まっているサインをご紹介します。チェックを行うときは、必ず安全に十分配慮して行ってください。
まずは、片足立ちのチェックです。壁や机、椅子の背もたれなど、すぐにつかまれるものの近くで行いましょう。周りに家具の角など、ぶつかると危険なものがないことも確認してください。
両手を腰に当てるか、軽く体の横に下ろした状態で、目を開けたまま、片方の足を床から五センチほど上げます。上げた足は、立っている足に触れないようにします。この姿勢で、何秒間立っていられるかを数えてみましょう。上げた足が床に着いたとき、立っている足の位置がずれたとき、手が壁や机に触れたときが終了の合図です。左右それぞれ行い、時間を記録しておきます。
目安として、目を開けた状態で片足立ちが十五秒未満の場合は、バランスの力が落ちているサインと考えられます。特に、四十代、五十代の方で、十五秒も立っていられない場合は、年齢に比べてバランスの力が低下している可能性があります。また、左右で立っていられる時間に大きな差がある場合も、骨盤のバランスや、左右の脚の筋力、感覚の差が関わっている可能性があります。
このチェックは、一度だけでなく、定期的に行って記録しておくと、自分のバランスの力の変化に気づきやすくなります。冬の始まりと終わりに測ってみて、変化を確認してみるのもよいでしょう。
次に、日常生活の中で気づきたい、転倒のリスクが高まっているサインです。
立ったまま靴下やズボンを履けなくなった。何もないところでつまずくことが増えた。階段を上り下りするときに、手すりにつかまらないと不安になった。横断歩道を青信号のうちに渡りきれないことがある。歩く速さが以前より遅くなった。歩いているときに、体が左右に揺れていると言われる。方向転換するときにふらつく。椅子から立ち上がるときに、手をつかないと立てない——こうしたサインに一つでも心当たりがある方は、バランスの力や足腰の筋力が低下し始めている可能性があります。
転倒は、骨折などの大きなけがにつながることがあり、特に年齢を重ねた方にとっては、その後の生活に大きな影響を及ぼすこともあります。また、一度転倒すると、「また転ぶのでは」という不安から外出を控えるようになり、さらに体を動かさなくなって筋力が落ちる、という悪循環に陥ることも少なくありません。転倒を防ぐためには、転倒のサインに早めに気づき、バランスの力を保つための行動を始めることが大切です。
なお、急にふらつきやすくなった、めまいをともなう、手足のしびれや力の入りにくさがある、ろれつが回りにくいといった場合は、脳や耳、神経などの病気が隠れている可能性もあります。このような場合は、自己判断せずに、すぐに医療機関を受診してください。
カラダドクター整体院 加須院での施術の考え方
カラダドクター整体院 加須院では、ふらつきや片足立ちの不安定さ、足腰の衰えが気になる方に対して、足元から骨盤、背骨、首までの全身のつながりから体の状態を確認し、施術を行っています。バランスの力は、筋力だけで決まるものではなく、関節の動き、足裏や関節の感覚、姿勢や骨盤のバランスが総合的に関わっています。これまで累計六万五千件を超える施術に携わってきた中でも、ふらつきが気になる方の体には、足首の硬さや骨盤の左右差、深い筋肉の衰えといった共通点が見られることが少なくありません。ここでは、当院で行っている四つの施術についてご紹介します。
一つ目は、アクティベーター・メソッドです。アクティベーター・メソッドは、アクティベーターと呼ばれる専用の器具を用いて、関節に対してごく軽く、素早い刺激を加える施術法です。体をひねったりボキボキと鳴らしたりすることがないため、ご年配の方や、強い刺激が苦手な方にも、体への負担を抑えながら施術を行うことができます。関節や筋肉、腱の中には、体の位置や動きを感じ取るセンサーが数多く存在しています。アクティベーターによる軽い刺激は、こうしたセンサーを通じて神経系に働きかけ、筋肉の緊張のバランスを整えていくことを目指すものです。特に、バランスの最前線である足の裏や足首の細かな関節、骨盤の仙腸関節、首の関節などに対して、一つひとつ丁寧にアプローチできる点が特徴です。首の関節にも、頭の位置を感じ取る多くのセンサーがあり、バランスの調整に関わっていると考えられています。
二つ目は、骨格調整です。片足立ちが不安定な方の多くは、骨盤の傾きやねじれ、左右の脚の長さの差、猫背や反り腰といった姿勢の崩れを抱えています。骨盤が傾いていれば、片足で立ったときの安定感に左右差が生まれ、姿勢が崩れていれば、体の重心が本来の位置からずれてしまいます。骨格調整では、全身のバランスを検査したうえで、骨盤を中心に骨格の配列を整え、重心を足の裏の中に保ちやすい、安定した体の状態を目指していきます。
三つ目は、深層筋マッサージです。バランスを保つためには、体の表面の大きな筋肉だけでなく、体の奥にある深い筋肉の働きが欠かせません。たとえば、片足立ちで骨盤を横から支える中臀筋や、その奥にある小臀筋(しょうでんきん)、股関節を安定させる深層外旋六筋、すねの奥で足のアーチと足首を支える後脛骨筋(こうけいこつきん)、すねの外側で足首の横の安定に関わる腓骨筋(ひこつきん)、足の裏の奥にある小さな筋肉群などです。これらの深い筋肉が硬くなると、関節の動きが制限され、センサーの働きも鈍くなりやすくなります。これらの筋肉は体の奥深くにあるため、表面をさするだけのマッサージでは届きにくく、ご自身でストレッチをしても十分にゆるめるのが難しい部分です。当院の深層筋マッサージでは、筋肉の走行や体の状態に合わせて圧の深さや角度を細かく調整しながら、深い層で固まった筋肉にアプローチし、関節が動きやすく、筋肉が働きやすい状態を目指していきます。
四つ目は、リンパドレナージュです。当院加須院では、足先から下肢にかけてのリンパドレナージュを行っています。冬は運動量が減り、脚の巡りが滞りやすく、足先の冷えやむくみが生じやすくなります。足が冷えてむくんでいると、足の裏の感覚が鈍くなり、足首も動かしにくくなります。下肢のリンパの流れを整え、足元を温めやすい状態をつくることで、足の裏のセンサーが働きやすく、足首が動きやすい状態を目指します。
これら四つの施術を、お一人おひとりの体の状態に合わせて組み合わせることで、今あるふらつきや不安定さへのアプローチと同時に、バランスを保ちやすい体づくりを目指していきます。初回のカウンセリングでは、ふらつきを感じる場面や、つまずきや転倒の経験、普段の運動習慣や生活習慣まで丁寧にお伺いし、施術の方針をわかりやすくご説明いたします。
冬でも家の中でできるバランスのセルフケア
最後に、寒い冬でも家の中で取り組める、バランスの力を保つためのセルフケアをご紹介します。いずれも、転倒しないよう、必ず壁や机、椅子の背もたれなど、つかまれるものの近くで行ってください。体調がすぐれないときや、痛みがあるときは無理をしないようにしましょう。
一つ目は、足の裏を目覚めさせるケアです。椅子に座り、裸足で床に足を置きます。足の裏全体で床を押したり、つま先、かかと、足の外側、内側と、体重をかける場所を順番に移したりして、足の裏で床の感触を感じ取ります。続けて、足の指でグー、チョキ、パーをゆっくり十回ほど繰り返しましょう。テニスボールやゴルフボールを足の裏で転がすのも、足の裏の感覚を目覚めさせるのに役立ちます。冬の間も、一日のうち少しの時間は裸足で過ごし、足の裏で床を感じる時間をつくることがおすすめです。
二つ目は、つかまり片足立ちです。壁や机に片手を軽く添え、片足を床から少し上げて、一分間を目安に立ちます。左右それぞれ行いましょう。最初は手でしっかりつかまっていても構いません。慣れてきたら、指先だけで軽く触れる程度にし、さらに慣れたら手を離す時間を少しずつ延ばしていきます。歯磨きの時間や、お湯が沸くのを待つ時間などに取り入れると、習慣にしやすくなります。
三つ目は、お尻の横の筋肉を鍛える運動です。壁に片手をついてまっすぐ立ち、外側の脚を、つま先を正面に向けたまま、真横にゆっくりと持ち上げます。上半身が傾かないように注意しながら、ゆっくり下ろします。左右十回ずつ行いましょう。中臀筋が鍛えられることで、片足立ちのときに骨盤が傾きにくくなります。横向きに寝て行う方法もあり、寝る前に布団の上で行うこともできます。
四つ目は、かかとの上げ下ろしです。壁や椅子の背もたれに手を添えてまっすぐ立ち、かかとをゆっくり上げて、ゆっくり下ろします。十回から二十回を目安に行いましょう。ふくらはぎの筋肉が鍛えられ、足首の安定性が高まります。また、ふくらはぎのポンプ機能を働かせることで、冬の脚の冷えやむくみの対策にもなります。
五つ目は、椅子からの立ち座りです。椅子に浅く腰かけ、両足を腰幅に開いて、胸の前で腕を組みます。前かがみになりながら、ゆっくりと立ち上がり、ゆっくりと座ります。座るときは、ドスンと座らず、お尻が椅子に触れる直前まで太ももの力でコントロールするのがポイントです。十回を目安に行いましょう。太ももとお尻の筋肉を同時に鍛えることができ、片足立ちの安定にもつながります。
六つ目は、足首を回すケアです。椅子に座り、片方の足を反対側の膝の上に乗せて、手の指を足の指の間に入れて、足首をゆっくりと大きく回します。内回し、外回しをそれぞれ十回ずつ行いましょう。足首の動きが滑らかになることで、小さな揺れに対して足首で重心を戻しやすくなります。入浴中や入浴後の温まったタイミングで行うと効果的です。
そして、冬の生活環境の見直しも大切です。脱げやすいスリッパは、かかとのある室内履きに替える、廊下や玄関、トイレまでの通り道に足元灯をつける、床に物を置かない、マットのめくれを直すといった工夫で、家の中の転倒を防ぎましょう。外出時は、滑りにくい靴底の靴を選び、冷え込む朝は時間に余裕を持って、歩幅を小さめにして歩くことを心がけてください。こたつに入っている時間が長い方は、テレビのコマーシャルの間に立ち上がる、一時間に一度は家の中を歩くなど、座りっぱなしにならない工夫を取り入れましょう。
◆バランスの力 セルフチェックリスト
以下の項目のうち、当てはまるものが多いほど、バランスの力や足腰の筋力が低下し始めている可能性があります。
□ 目を開けた状態で、片足立ちが十五秒できない
□ 左右で片足立ちのしやすさに大きな差がある
□ 立ったまま靴下やズボンを履くとふらつく
□ 何もないところでつまずくことがある
□ 階段では手すりにつかまらないと不安になる
□ 椅子から立ち上がるとき、手をつかないと立てない
□ 歩くときに体が左右に揺れると言われる
□ 方向転換するときにふらつく
□ 冬になると外に出る機会が減る
□ こたつに入っている時間が長い
□ 家の中では厚手の靴下やスリッパで過ごしている
□ 足先が冷えやすい
□ 足の指が地面に着かない、または足指をうまく動かせない
□ 過去に足首の捻挫を繰り返したことがある
三つ以上当てはまる方は、バランスの力を保つためのセルフケアを始めるとともに、体全体のバランスを一度見直してみることをおすすめします。
◆Q&A
Q1. 片足立ちができないのは、筋力が落ちたからでしょうか?
筋力の低下は大きな要因の一つですが、それだけが原因とは限りません。片足立ちには、筋力のほかにも、足首や股関節の柔らかさ、足の裏や関節の感覚、姿勢や骨盤のバランスなど、さまざまな要素が関わっています。筋力トレーニングだけを行ってもなかなか安定しない場合は、関節の硬さや骨盤の左右差、足の裏の感覚など、ほかの要因が関わっている可能性があります。
Q2. 片足立ちの練習は、毎日したほうがよいですか?
体調がよければ、毎日少しずつ続けることをおすすめします。一回の時間は短くても、毎日続けることで、筋肉や感覚、脳の調整の働きが少しずつ高まっていくことが期待できます。歯磨きの時間など、日常の動作と組み合わせると習慣にしやすくなります。ただし、必ず壁や机など、つかまれるものの近くで行い、転倒しないよう十分に注意してください。
Q3. ふらつきが気になります。整体で相談してもよいですか?
ご相談いただくことは可能です。当院では、足元から骨盤、背骨、首までの全身のバランスを確認し、関節の動きや筋肉の状態を整える施術を行っています。ただし、急にふらつきやすくなった、めまいをともなう、手足のしびれや力の入りにくさがある、ろれつが回りにくいといった場合は、脳や耳、神経などの病気が隠れている可能性があるため、まずは医療機関を受診してください。
Q4. 深層筋マッサージは、高齢の方でも受けられますか?
体の状態に合わせて施術を行うことは可能です。当院の深層筋マッサージは、ただ強く押すのではなく、お一人おひとりの筋肉の状態や感じ方を確認しながら、圧の強さや角度を細かく調整して行います。骨密度が気になる方や、持病のある方は、カウンセリングの際にお伝えください。施術中に痛みや違和感があれば、遠慮なくお伝えいただければと思います。
Q5. 家の中ではスリッパと裸足、どちらがよいですか?
足の裏の感覚を保つという点では、裸足や薄手の靴下で過ごす時間をつくることはおすすめです。ただし、冬は床が冷えて足先が冷えやすくなるため、冷えすぎない工夫も必要です。室内履きを使う場合は、脱げやすいスリッパではなく、かかとまで包み込むタイプのものを選ぶと、つまずきにくく、足指も使いやすくなります。フローリングの上を靴下だけで歩くと滑りやすいため、滑り止めのついた靴下を選ぶのも一つの方法です。
Q6. どのくらいの頻度で通えばよいですか?
体の状態や生活習慣によって個人差がありますが、一般的には、ふらつきや不調が気になる時期は週に一回程度、状態が落ち着いてきたら二〜三週間に一回程度へと間隔を空けていくケースが多くみられます。骨格のバランスや筋肉の状態は、一度整えただけで定着するものではないため、良い状態を体が覚えていくまで、セルフケアと組み合わせながら段階的に通院の間隔を調整していくイメージを持っていただくとよいでしょう。運動量が減りやすい冬の間に、定期的に体のメンテナンスを行うこともおすすめです。
◆まとめ
片足で立つという動作は、足腰の筋力、関節の柔らかさ、足の裏や関節、耳の奥、目からの感覚、そしてそれらを統合する脳の働きが総動員されて初めてできる、「体の総合力テスト」のような動作です。そして、私たちは歩くたびに一歩ごとに片足立ちを繰り返しているため、片足立ちの不安定さは、つまずきや転倒のリスクが高まっているサインでもあります。
片足立ちができなくなる方には、お尻の横の中臀筋の弱さ、足首の硬さ、足指が使えていないこと、姿勢の崩れ、骨盤の左右差、太ももの筋力の低下といった、共通する体の特徴が見られます。そして冬は、運動量の減少、こたつでの座りっぱなし、厚手の靴下やスリッパによる足の裏の感覚の鈍化、冷えによる筋肉の反応の遅れ、暗さや凍結路面といった足元の危険が重なり、バランスの力が落ちやすい季節です。
まずは、ご自宅で片足立ちのチェックをして、ご自身のバランスの力を確認してみてください。そして、足の裏を目覚めさせるケアや、つかまり片足立ち、お尻の横の筋肉を鍛える運動、かかとの上げ下ろしなど、家の中でできるセルフケアを、冬の間も続けていくことが大切です。
「最近、立ったまま靴下を履くとふらつく」「冬が明けると足腰が弱っている気がする」——そんな方は、寒さが本格化するこの時期に、一度ご自身の体のバランスを見直してみてはいかがでしょうか。
カラダドクター整体院 加須院では、アクティベーター・メソッド、骨格調整、深層筋マッサージ、リンパドレナージュ(下肢)を組み合わせ、足元から骨盤、背骨、首までの全身のバランスから、ふらつきや片足立ちの不安定さ、足腰の衰えにアプローチしています。
初回のカウンセリングでは、ふらつきを感じる場面や、つまずきや転倒の経験、普段の運動習慣や生活習慣まで丁寧にお伺いし、施術の方針をわかりやすくご説明いたします。「運動しようと思っても、どこから始めればよいかわからない」「ご家族の足腰が弱ってきて心配」といったお悩みをお持ちの方も、まずは一度体の状態を見させていただければと思います。加須市をはじめ、羽生市・久喜市、花崎駅周辺からも多くの方にご来院いただいております。寒さが本格化する前に、どうぞお気軽にお問い合わせください。
本コラムは、バランスの力や片足立ち、転倒予防に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。セルフチェックの結果はあくまで目安であり、体の状態には個人差があります。施術の効果や感じ方にも個人差があります。急にふらつきやすくなった、めまいをともなう、手足のしびれや力の入りにくさがある、ろれつが回りにくい、転倒してけがをしたといった場合は、自己判断せずに医療機関を受診してください。セルフケアやセルフチェックは、転倒しないよう、必ずつかまれるものの近くで安全に行ってください。


