加須・羽生・久喜で整体をお探しの方へ|お尻の奥が痛い・座ると痛い、梨状筋と坐骨神経痛の違いを知っていますか
2026/11/02
椅子に座っていると、お尻の奥の方がジンジンと痛んでくる。車の運転を続けていると、片側のお尻から太ももの裏にかけて重だるさが広がっていく。立ち上がった瞬間はつらいのに、少し歩くと楽になる——こうした「お尻の奥の痛み」に悩んでいる方は、実は少なくありません。
お尻や脚に痛みやしびれが出ると、多くの方が思い浮かべるのが「坐骨神経痛」という言葉ではないでしょうか。インターネットで調べてみても、お尻から脚にかけての痛みやしびれはひとまとめに坐骨神経痛と書かれていることが多く、「自分も坐骨神経痛なのだろう」「腰が悪いのだろう」と考えている方も多いと思います。
ところが、実際に体を拝見すると、腰そのものにはそれほど問題がなく、お尻の奥にある「梨状筋(りじょうきん)」という筋肉の硬さが、お尻の痛みや脚のしびれに大きく関わっているケースが少なくありません。腰が原因の場合と、お尻の筋肉が関わっている場合とでは、痛みの出方やケアの考え方も変わってきます。原因を取り違えたまま腰ばかりをケアしていても、なかなか良くならないということも起こり得るのです。
そして、これからの季節は、お尻の痛みが強まりやすい時期でもあります。気温が下がって体が冷え、こたつや床に座って過ごす時間が増え、年末に向けてデスクワークや運転の時間も長くなる——お尻の奥の筋肉にとっては、負担が重なりやすい季節なのです。
このコラムでは、坐骨神経痛とはそもそも何なのか、梨状筋とはどのような筋肉で、なぜお尻の奥の痛みや脚のしびれにつながるのか、腰が原因の坐骨神経痛との違い、梨状筋を硬くしてしまう生活習慣と秋冬に痛みが増える理由、そしてご自身でできるセルフケアと整体院での施術の考え方について、専門的な視点からわかりやすく解説していきます。加須・羽生・久喜エリアにお住まいの方、花崎駅周辺で整体院をお探しの方にも当てはまる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
「坐骨神経痛」は病名ではなく症状の名前
まず知っておいていただきたいのは、「坐骨神経痛」という言葉は、病気の名前ではなく、症状の名前だということです。
坐骨神経は、人の体の中でもっとも太く長い末梢神経です。腰の骨(腰椎)の下の方と、その下にある仙骨から出た複数の神経の束が合わさって一本の太い神経となり、骨盤の後ろ側を通ってお尻の奥へと出てきます。そこから太ももの裏側をまっすぐ下へと進み、膝の裏あたりで二つに枝分かれして、すねやふくらはぎ、足先へと伸びていきます。太さは、場所によっては鉛筆ほど、あるいは小指ほどにもなるといわれています。
この坐骨神経の通り道のどこかで、神経が圧迫されたり刺激を受けたりすると、坐骨神経が通っている範囲、つまりお尻から太ももの裏、ふくらはぎ、足先にかけて、痛みやしびれ、重だるさといった症状が表れます。この症状をまとめて呼んでいるのが「坐骨神経痛」です。
つまり、坐骨神経痛は「頭痛」や「腹痛」と同じように、症状を表す言葉です。頭痛にもさまざまな原因があるように、坐骨神経痛にも、その症状を引き起こしている原因がいくつもあります。代表的なものとしては、腰椎の椎間板が飛び出して神経を圧迫する腰椎椎間板ヘルニア、腰の神経の通り道が狭くなる腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)、そしてお尻の奥の筋肉が神経に影響する梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)などが知られています。
このうち、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症は、腰の骨の部分、つまり神経の「根元」で問題が起きているものです。一方、梨状筋症候群は、神経が腰を出たあとの「途中」、お尻の奥で問題が起きているものと考えることができます。同じ坐骨神経の症状でも、どこで神経が影響を受けているかによって、痛みの出方や、適したケアの方法は異なってきます。「坐骨神経痛だから腰が悪い」と決めつけず、症状の出どころを丁寧に見極めることが大切なのです。
梨状筋とはどんな筋肉か——坐骨神経との深い関係
では、梨状筋とはどのような筋肉なのでしょうか。
梨状筋は、お尻の奥深くにある筋肉です。背骨の土台である仙骨の前面から始まり、骨盤の後ろ側にある大坐骨孔(だいざこつこう)という大きなすき間を通って、太ももの骨の付け根の外側にある大転子(だいてんし)という出っ張りに付いています。名前の由来は、その形が洋梨に似ていることからといわれています。
お尻というと、表面にある大きな大臀筋(だいでんきん)を思い浮かべる方が多いと思いますが、梨状筋はその大臀筋のさらに奥、体の深い層に位置しています。梨状筋の周りには、同じように股関節を外側にひねる働きを持つ小さな筋肉が集まっており、これらはまとめて深層外旋六筋(しんそうがいせんろっきん)と呼ばれています。梨状筋は、その中でもっとも上に位置する筋肉です。
梨状筋の主な働きは、股関節を外側にひねること、そして歩いたり立ったりするときに、股関節の骨頭を骨盤のくぼみに引きつけて安定させることです。片足で立つ、歩く、階段を上る、方向転換するといった日常の動作の中で、梨状筋は股関節を細かく支え続けています。
ここで重要なのが、梨状筋と坐骨神経の位置関係です。坐骨神経は、骨盤の中から外へ出てくるときに、梨状筋のすぐ下を通り抜けてお尻へと出てきます。いわば、梨状筋という筋肉のトンネルのすぐそばを、太い坐骨神経が通っているのです。さらに、人によっては、坐骨神経の一部が梨状筋を貫くように通っていたり、梨状筋の上を通っていたりするなど、神経の通り方には個人差があることも知られています。
このような位置関係にあるため、梨状筋が硬く緊張したり、厚く張ったりすると、そのすぐそばを通る坐骨神経が圧迫されたり、刺激を受けたりしやすくなります。その結果として、お尻の奥の痛みや、太ももの裏から脚にかけてのしびれ、重だるさが表れる状態が、梨状筋症候群と呼ばれています。
なお、近年では、梨状筋だけでなく、その周りにある深層外旋六筋や、お尻の奥の組織全体が坐骨神経に影響する可能性を含めて、「深殿部症候群(しんでんぶしょうこうぐん)」という考え方も知られるようになってきました。いずれにしても、お尻の奥の深い筋肉の状態が、坐骨神経の症状に関わることがあるという点は共通しています。
腰からくる坐骨神経痛と、梨状筋が関わる痛みの違い
それでは、腰が原因の坐骨神経痛と、梨状筋が関わるお尻の痛みには、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、症状の出方の傾向をご紹介します。ただし、これらはあくまで目安であり、実際には複数の原因が重なっていることも少なくありません。症状からご自身で原因を判断するのではなく、専門家に確認してもらうことが大切です。
まず、梨状筋が関わっている場合に多く見られる傾向です。
一つ目は、座っていると痛みが強まることです。椅子や車のシートに座ると、お尻の奥に体重がかかり、梨状筋とその周りの坐骨神経が座面に押しつけられるような状態になります。そのため、長く座っているほどお尻の奥がジンジンと痛む、座ると片側のお尻だけが痛い、といった症状が出やすくなります。特に、硬い椅子や、財布をお尻のポケットに入れたまま座ったときに痛みが強まる方は、梨状筋の関与が考えられます。
二つ目は、腰そのものの痛みが少ないことです。腰が原因の坐骨神経痛では、腰痛をともなうことが多いのに対し、梨状筋が関わる場合は、腰はそれほど痛くないのに、お尻の奥から脚にかけてだけ症状がある、ということがよくあります。
三つ目は、お尻の奥を押すと痛むことです。お尻のほっぺたの中央より少し外側、骨盤の後ろの骨と太ももの付け根の出っ張りを結んだ線の真ん中あたりを押すと、ズーンと響くような痛みや、脚に広がるような感覚が出ることがあります。
四つ目は、股関節を内側にひねる動作で痛みが出ることです。脚を組む、あぐらから立ち上がる、仰向けで膝を立てて内側に倒すといった、梨状筋が引き伸ばされる動作で、お尻の奥の痛みが強まることがあります。
次に、腰が原因の坐骨神経痛に多く見られる傾向です。
腰椎椎間板ヘルニアが関わる場合は、前かがみになったときや、くしゃみや咳をしたときに、腰から脚にかけての痛みが強まる傾向があります。若い世代から働き盛りの世代に比較的多く見られます。腰部脊柱管狭窄症が関わる場合は、しばらく歩くと脚にしびれや痛みが出て歩けなくなり、前かがみになって少し休むとまた歩けるようになる、間欠性跛行(かんけつせいはこう)と呼ばれる症状が特徴的です。中高年以降の方に多く見られ、背中を反らすと症状が強まりやすい傾向があります。
また、腰でもお尻の筋肉でもなく、骨盤の要である仙腸関節(せんちょうかんせつ)まわりの負担が、お尻の痛みや太ももへの響きとして表れることもあります。仙腸関節の痛みは、腰の下の方とお尻の境目あたり、背中側の骨盤の出っ張りのすぐ近くに出やすいのが特徴です。
症状が出る時間帯にも、手がかりがあります。梨状筋が関わっている場合は、朝起きた直後よりも、日中に座る時間が長くなるにつれて夕方にかけて痛みが強まる傾向があります。また、長く座ったあとの立ち上がりの瞬間がつらく、少し歩いて筋肉が温まってくると楽になる、という方も多く見られます。一方、腰部脊柱管狭窄症が関わる場合は、座っているときはむしろ楽で、歩き続けると症状が強まるという、正反対の傾向を示すことが少なくありません。ご自身の症状が「座っているとき」「歩いているとき」「前かがみのとき」のどの場面で強まるのかを、日頃から意識して観察しておくと、専門家に相談するときにも役立ちます。
このように、お尻から脚にかけての痛みやしびれといっても、その出どころはさまざまです。そして注意したいのは、腰の問題とお尻の筋肉の問題が同時に起きていることも珍しくないという点です。腰に問題があると、体はその負担を補おうとしてお尻の筋肉を過剰に働かせ、梨状筋が硬くなることがあります。反対に、梨状筋が硬くなって股関節の動きが悪くなると、その分の動きを腰が肩代わりし、腰への負担が増えることもあります。
なお、脚に力が入りにくい、足首やつま先が上がらない、排尿や排便に異常がある、お尻や股のあたりの感覚が鈍いといった症状がある場合は、神経が強く圧迫されている可能性があります。このような場合は、自己判断せずにすぐに整形外科などの医療機関を受診してください。
梨状筋を硬くしてしまう生活習慣
梨状筋は、日々の何気ない生活習慣の中で、少しずつ硬くなっていきます。ここでは、梨状筋に負担をかけやすい代表的な習慣を見ていきましょう。
一つ目は、長時間の座りっぱなしです。座っている間、梨状筋は体重で圧迫され続けるうえ、股関節が曲がったままの姿勢で動きがほとんどありません。血流が滞り、筋肉は硬くなっていきます。デスクワークの方や、車の運転時間が長い方は、特に影響を受けやすいといえます。加須・羽生・久喜エリアのように車での移動が多い地域では、運転中の座り姿勢も梨状筋に負担をかける要因の一つです。
二つ目は、お尻のポケットに財布やスマートフォンを入れたまま座ることです。片方のお尻の下に財布などがあると、その部分が局所的に強く圧迫され、梨状筋とその周りの坐骨神経に直接的な負担がかかります。同時に、骨盤が片側に傾いた状態で座り続けることにもなり、左右のバランスも崩れていきます。
三つ目は、脚を組む、あぐらをかく、横座りをするといった座り方のクセです。いつも同じ側の脚を上にして組む、床に座るときにいつも同じ方向に脚を流すといったクセは、片側の梨状筋だけを引き伸ばしたり、縮めたりした状態を長時間続けることになります。こうした左右差の積み重ねが、片側だけのお尻の痛みにつながることがあります。
四つ目は、片足に体重をかけて立つクセです。立ち仕事やキッチンでの家事のときに、いつも同じ側の脚に体重を乗せて休んでいると、その側の股関節や梨状筋には常に負担がかかり、反対側は使われずに固まっていきます。
五つ目は、お尻の横の筋肉の弱さです。骨盤を横から支える中臀筋(ちゅうでんきん)という筋肉が弱くなると、歩くときや片足で立つときに骨盤が左右にぶれやすくなります。このぶれを抑えようとして、本来は補助役である梨状筋が過剰に働き続け、疲労して硬くなっていきます。運動不足や加齢、長時間の座り姿勢などで中臀筋の働きが落ちると、梨状筋がその分の仕事を肩代わりすることになるのです。
六つ目は、足元からの影響です。歩くときに足首が内側に倒れ込みすぎる方は、すねや太ももの骨が内側にねじれやすくなります。すると、股関節を外側にひねる梨状筋は、そのねじれにブレーキをかけようとして、一歩ごとに引き伸ばされながら働き続けることになります。扁平足ぎみの方や、靴底の内側が減りやすい方は、足元から梨状筋に負担がかかっている可能性があります。
七つ目は、ウォーキングやランニング、ゴルフ、テニスといった運動での使いすぎです。運動自体は体にとって大切ですが、股関節の動きが悪いまま、あるいは骨盤のバランスが崩れたまま繰り返し運動を続けると、梨状筋に負担が集中し、お尻の奥の痛みにつながることがあります。
年代によっても、梨状筋への負担のかかり方には違いがあります。三十代では、デスクワークや運転の長時間化に加え、お子さんを片側の腰に乗せて抱っこする、床に座って子どもと遊ぶといった育児中の姿勢が、片側の梨状筋に負担をかけることがよくあります。産後の方は、骨盤まわりの靭帯がゆるみやすく、骨盤を支えるために梨状筋が過剰に働きやすい時期でもあります。
四十代になると、筋肉の柔軟性や回復力が少しずつ落ち始め、若い頃なら一晩で抜けていたお尻の張りが、翌日以降まで残りやすくなります。お尻の横の中臀筋の働きも落ちやすく、梨状筋が肩代わりする場面が増えていきます。五十代から六十代にかけては、股関節の動きそのものが硬くなりやすく、さらに腰椎の変化も起こりやすくなるため、腰の問題とお尻の筋肉の問題が重なって症状が出るケースが増えてきます。年齢を重ねるほど、「お尻の筋肉だけの問題」と決めつけず、腰の状態とあわせて確認していくことが大切です。
お仕事の内容でいえば、デスクワークの方や長距離を運転する方は座りっぱなしによる圧迫、立ち仕事の方は片足重心による左右差、重い荷物を運ぶお仕事の方は中腰での踏ん張りによる負担と、それぞれ異なる形で梨状筋に負担がかかっています。ご自身の一日の過ごし方を振り返ってみると、お尻の痛みが出やすい理由が見えてくるかもしれません。
秋冬にお尻の奥の痛みが増える理由
お尻の奥の痛みや坐骨神経の症状は、秋の終わりから冬にかけて強まりやすい傾向があります。その理由を、季節ならではの要因から見ていきましょう。
一つ目は、冷えによる筋肉の硬さです。気温が下がると、体は熱を逃がさないように血管を縮め、手足や体の表面の血流を減らします。お尻は脂肪が多く、もともと冷えやすい部位でもあります。お尻の筋肉が冷えると、血流が低下して柔軟性が失われ、梨状筋はさらに硬くなりやすくなります。神経そのものも冷えによって敏感になりやすいといわれており、冬になるとお尻や脚の痛み、しびれが強まると感じる方は少なくありません。北埼玉の加須・羽生・久喜エリアは、冬の朝晩の冷え込みが厳しく、からっ風と呼ばれる冷たく乾いた北風が吹く日も多い地域です。
二つ目は、床座りやこたつの時間が増えることです。寒くなると、こたつに入ってくつろぐ時間が長くなるご家庭も多いと思います。こたつでは、あぐらや横座り、正座を崩した姿勢など、床に直接座る姿勢になりがちです。床座りは、椅子に座るよりも股関節を深く曲げたり、大きくひねったりする姿勢が多く、梨状筋を長時間引き伸ばしたり、片側だけに負担をかけたりする原因になります。さらに、こたつで温まっているのは脚の部分だけで、背中や腰、お尻の上の方は冷えたままということも少なくありません。
三つ目は、座る時間そのものが増えることです。寒い季節は外出の機会が減り、家の中で座って過ごす時間が長くなります。年末に向けて仕事が立て込み、デスクワークや書類整理の時間が増える方もいらっしゃるでしょう。年末年始には、帰省や初詣で長時間車に乗ったり、親戚の集まりで床に長く座ったりする機会もあります。座る時間が増えるほど、梨状筋が圧迫され続ける時間も長くなります。
四つ目は、冷たい座面です。冬の朝の車のシート、駅や公園のベンチ、冷え切った床など、冷たいものの上に座ると、お尻はダイレクトに冷やされます。冷えて硬くなった梨状筋の上に、さらに体重がかかることで、お尻の奥の痛みが出やすくなります。
五つ目は、運動量の減少です。寒くなると、ウォーキングなどの習慣が途切れがちになり、お尻や股関節の筋肉を使う機会が減っていきます。中臀筋などの骨盤を支える筋肉の働きが落ちると、先ほどお話ししたように梨状筋が過剰に働く状態になりやすく、硬さが増していきます。
このように、秋冬は「冷える」「床に座る」「座る時間が増える」「動かなくなる」という、梨状筋にとって負担の大きい条件が重なる季節です。「毎年冬になるとお尻の痛みや脚のしびれが出る」という方は、季節と生活習慣の変化を、一度振り返ってみるとよいかもしれません。
カラダドクター整体院 加須院での施術の考え方
カラダドクター整体院 加須院では、お尻の奥の痛みや坐骨神経の症状のご相談に対して、痛みのあるお尻だけを見るのではなく、腰や骨盤、股関節、膝、足首まで、全身のつながりから体の状態を確認し、施術を行っています。まずはカウンセリングと検査で、痛みやしびれの出方、どのような姿勢や動作で症状が強まるかを丁寧にお伺いし、梨状筋などお尻の筋肉の関与が考えられるのか、腰や仙腸関節の関与が考えられるのかを確認していきます。医療機関での検査が必要と考えられる場合には、受診をおすすめしています。これまで累計六万五千件を超える施術に携わってきた中でも、「坐骨神経痛と言われて腰ばかりケアしていたけれど、実はお尻の奥の筋肉が大きく関わっていた」というケースは少なくありません。ここでは、当院で行っている四つの施術についてご紹介します。
一つ目は、アクティベーター・メソッドです。アクティベーター・メソッドは、アクティベーターと呼ばれる専用の器具を用いて、関節に対してごく軽く、素早い刺激を加える施術法です。体をひねったりボキボキと鳴らしたりすることがないため、お尻や脚に痛みやしびれがあり、体を大きく動かすことがつらい方にも、体への負担を抑えながら施術を行うことができます。関節や筋肉には、位置や動きを感知するセンサーが数多く存在しており、アクティベーターによる軽い刺激は、こうしたセンサーを通じて神経系に働きかけ、筋肉の過剰な緊張のバランスを整えていくことを目指すものです。特に、仙骨と骨盤をつなぐ仙腸関節や、腰椎の一つひとつの関節、股関節まわりに対して、細かくアプローチできる点が特徴です。
二つ目は、骨格調整です。梨状筋に負担がかかっている方の多くは、骨盤の傾きやねじれ、左右の高さの違い、股関節の向きの偏りといった、体の土台部分のバランスの崩れを抱えています。梨状筋は仙骨から始まり、太ももの骨に付いている筋肉ですから、仙骨や骨盤の位置が崩れれば、梨状筋は常に引っ張られたり、縮められたりした状態になってしまいます。骨格調整では、全身のバランスを検査したうえで、骨盤や仙骨を中心に骨格の配列を整え、梨状筋に偏った負担がかかりにくい体の状態を目指していきます。
三つ目は、深層筋マッサージです。今回のテーマである梨状筋は、まさに深層筋マッサージが力を発揮しやすい筋肉です。梨状筋はお尻の表面にある大きな大臀筋のさらに奥にあるため、表面をさするだけのマッサージでは届きにくく、ご自身でテニスボールなどを当てても、ちょうどよい深さや角度でゆるめることは簡単ではありません。当院の深層筋マッサージでは、梨状筋をはじめとする深層外旋六筋、骨盤を横から支える中臀筋や小臀筋、腰と骨盤をつなぐ腰方形筋、背骨から太ももへとつながる腸腰筋など、お尻と腰まわりの深い筋肉に対して、筋肉の走行や体の状態に合わせて圧の深さや角度を細かく調整しながらアプローチしていきます。坐骨神経がすぐ近くを通る部位でもあるため、ただ強く押すのではなく、神経の通り道に配慮しながら、お一人おひとりの感じ方を確認して慎重に進めていくことを大切にしています。
四つ目は、リンパドレナージュです。当院加須院では、足先から下肢にかけてのリンパドレナージュを行っています。お尻や太ももの裏の筋肉が硬くなると、脚の巡りも滞りやすくなり、脚のむくみや冷え、重だるさが生じやすくなります。特に秋冬は脚が冷えやすく、冷えとむくみが重なることで、脚の重だるさやしびれのような不快感が強まると感じる方もいらっしゃいます。下肢のリンパの流れを整え、脚を温めやすい状態をつくることで、お尻から脚にかけての筋肉がこわばりにくい体の状態を目指します。
これら四つの施術を、お一人おひとりの体の状態や生活習慣に合わせて組み合わせることで、今あるお尻の奥の痛みへのアプローチと同時に、梨状筋に負担がたまりにくい体づくりを目指していきます。
梨状筋をいたわる座り方とセルフケア
最後に、梨状筋をいたわるための座り方の工夫と、ご自身で取り組めるセルフケアをご紹介します。セルフケアは、痛みやしびれが強いときには無理をせず、心地よく感じる範囲で行ってください。行っている途中で脚のしびれが強まる場合は、すぐに中止しましょう。
まずは、座り方の工夫です。椅子に座るときは、お尻を座面の奥までしっかり入れ、左右のお尻の骨、つまり坐骨に均等に体重を乗せるように意識しましょう。お尻のポケットの財布やスマートフォンは、座る前に必ず取り出します。脚を組むクセがある方は、組まないように意識するか、どうしても組みたくなる場合は、左右を交互に組み替えるようにしましょう。
硬い椅子に長時間座る場合は、薄めのクッションを敷くと、お尻の奥への圧迫を和らげることができます。床に座るときは、あぐらや横座りを長く続けるのではなく、座椅子や低めの椅子を使ったり、座る姿勢をこまめに変えたりすることを心がけましょう。そして、三十分から一時間に一度は立ち上がり、軽く歩いたり、お尻を動かしたりして、梨状筋の圧迫を解放してあげることが大切です。
次に、セルフケアです。
一つ目は、椅子に座ってできる梨状筋のストレッチです。椅子に浅く腰かけ、片方の足首を反対側の膝の上に乗せて、脚で数字の「4」の形をつくります。背筋を伸ばしたまま、おへそを前に近づけるようにして、上半身をゆっくり前に倒していきます。上げている脚の側のお尻の奥が心地よく伸びるところで、呼吸を止めずに二十〜三十秒保ちましょう。左右それぞれ行います。背中を丸めると伸びにくいので、骨盤から倒すことを意識するのがポイントです。デスクワークや運転の合間にも取り入れやすいストレッチです。
二つ目は、仰向けで行う梨状筋のストレッチです。仰向けに寝て両膝を立て、片方の足首を反対側の膝の上に乗せます。下にある脚の太ももの裏を両手で抱え、胸の方へゆっくり引き寄せていきます。上の脚の側のお尻が伸びるところで、二十〜三十秒保ちます。寝る前や朝起きたときに、布団の上でも行えます。
三つ目は、お尻の横の筋肉を目覚めさせる運動です。横向きに寝て、両膝を軽く曲げ、かかと同士をつけます。かかとをつけたまま、上の膝をゆっくりと開き、ゆっくり閉じます。貝が口を開け閉めするような動きで、クラムシェルと呼ばれる運動です。骨盤が後ろに倒れないように注意しながら、左右十回ずつ行いましょう。中臀筋が働くようになると、梨状筋が過剰に働かなくてもよい状態に近づいていきます。
四つ目は、テニスボールなどを使ったセルフマッサージを行う場合の注意点です。お尻の奥をボールでほぐす方法はよく知られていますが、梨状筋のすぐそばには坐骨神経が通っています。ボールの上に全体重をかけて強くゴリゴリと押したり、しびれが出る場所を長時間押し続けたりすると、かえって神経を刺激してしまうことがあります。行う場合は、壁とお尻の間にボールを挟んで立った姿勢で行うなど、圧を調整しやすい方法を選び、心地よいと感じる程度の軽い圧で、短時間にとどめましょう。しびれが出る、痛みが強まる場合はすぐに中止してください。
五つ目は、温めるケアです。冷えやすい秋冬は、お尻や腰を冷やさない工夫が大切です。腹巻きや、腰からお尻まで覆う長めの肌着を身につける、カイロを腰の下の方、仙骨のあたりに貼る(低温やけどに注意し、肌に直接貼らないようにしましょう)、冷たい座面には一枚クッションを敷くといった方法で、お尻の冷えを防ぎましょう。夜は、ぬるめのお湯に十〜十五分ほどゆっくりつかり、お尻や腰まわりの筋肉を芯から温めてから、ストレッチを行うのもおすすめです。
◆梨状筋の負担 セルフチェックリスト
以下の項目のうち、当てはまるものが多いほど、梨状筋に負担がたまっている可能性があります。
□ 椅子に座っていると、お尻の奥が痛くなってくる
□ 片側のお尻だけが痛い、または張っている
□ 腰はそれほど痛くないのに、お尻から太ももの裏が重だるい
□ お尻の真ん中あたりを押すと、ズーンと響く
□ 脚を組むと、お尻の奥に痛みや突っ張りを感じる
□ お尻のポケットに財布やスマートフォンを入れたまま座ることが多い
□ いつも同じ側の脚を上にして脚を組む
□ 床に座るとき、あぐらや横座りをすることが多い
□ 立っているとき、片足に体重をかけるクセがある
□ 一日の座っている時間が長い(デスクワーク・運転など)
□ 片足立ちをすると、ふらついたり骨盤が傾いたりする
□ 靴底の内側が減りやすい
□ 冬になると、お尻や脚の痛み・しびれが強くなる
□ こたつで過ごす時間が長い
三つ以上当てはまる方は、お尻の奥の筋肉の状態や、骨盤のバランスを一度見直してみることをおすすめします。
◆Q&A
Q1. 病院で坐骨神経痛と言われました。整体で相談してもよいですか?
ご相談いただくことは可能です。医療機関で検査を受け、腰椎の状態などを確認していただいたうえで、整体院では骨盤のバランスやお尻の深い筋肉の状態、生活習慣などを確認し、体の状態に合わせた施術を行います。医療機関での診断内容や治療の状況がわかる場合は、カウンセリングの際にお伝えください。治療中の方は、主治医の先生にもご相談いただくと安心です。
Q2. 梨状筋の痛みなのか、腰からきている痛みなのか、自分で見分けられますか?
座っていると痛みが強まる、腰はあまり痛くない、お尻の奥を押すと響くといった場合は、梨状筋などお尻の筋肉の関与が考えられる傾向があります。ただし、腰の問題とお尻の筋肉の問題が同時に起きていることも多く、ご自身で正確に見分けるのは難しいのが実際です。脚に力が入りにくい、排尿や排便に異常があるといった場合は、すぐに医療機関を受診してください。気になる症状がある場合は、自己判断せずに専門家に確認してもらうことをおすすめします。
Q3. テニスボールでお尻をほぐしてもよいですか?
心地よいと感じる程度の軽い圧で、短時間行う分には、お尻の筋肉の緊張をゆるめる助けになることがあります。ただし、梨状筋のすぐそばには坐骨神経が通っているため、全体重をかけて強く押したり、しびれが出る場所を長時間押し続けたりするのは避けましょう。しびれや痛みが強まる場合はすぐに中止し、専門家にご相談ください。
Q4. 深層筋マッサージは痛くないですか?
深層筋マッサージは、体の奥にある筋肉に届くよう圧を加えていく施術ですが、ただ強く押せばよいというものではありません。特に梨状筋の周りは坐骨神経が通る繊細な部位のため、当院では、お一人おひとりの筋肉の状態や感じ方を確認しながら、圧の強さや角度を細かく調整して慎重に行います。施術中に痛みや違和感、しびれのような感覚があれば、遠慮なくお伝えください。
Q5. お尻が痛いときは、温めるのと冷やすのとどちらがよいですか?
お尻の奥の慢性的な痛みや重だるさは、筋肉が硬くなって血流が悪くなっていることが多いため、入浴や温かいタオル、カイロなどで温めると楽になることが多くあります。一方で、転倒などのきっかけがあって急に強い痛みが出た場合や、熱っぽさや腫れを感じる場合は、温めずに医療機関を受診してください。温めて痛みが強まるようであれば中止し、専門家にご相談ください。
Q6. どのくらいの頻度で通えばよいですか?
体の状態や生活習慣によって個人差がありますが、一般的には、痛みやしびれが強い時期は週に一回程度、状態が落ち着いてきたら二〜三週間に一回程度へと間隔を空けていくケースが多くみられます。梨状筋の硬さや骨盤のバランスは、長い時間をかけて生活習慣の中でつくられてきたものです。良い状態を体が覚えていくまで、段階的に通院の間隔を調整していくイメージを持っていただくとよいでしょう。症状が強まりやすい冬を迎える前に、体のメンテナンスを行っておくこともおすすめです。
◆まとめ
お尻から脚にかけての痛みやしびれは、ひとまとめに「坐骨神経痛」と呼ばれることが多いですが、坐骨神経痛は病名ではなく、症状の名前です。その原因には、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症のように腰の部分で神経が影響を受けているものもあれば、お尻の奥にある梨状筋の硬さが、すぐそばを通る坐骨神経に影響しているものもあります。
梨状筋が関わっている場合には、座っていると痛みが強まる、腰はそれほど痛くない、お尻の奥を押すと響く、といった傾向が見られることがあります。そして梨状筋は、長時間の座りっぱなし、財布をお尻のポケットに入れて座るクセ、脚を組む・あぐらをかく・横座りといった座り方、片足重心、お尻の横の筋肉の弱さ、足元のバランスの崩れなど、日々の生活習慣の中で少しずつ硬くなっていきます。
冷えでお尻の筋肉が硬くなり、こたつや床座りの時間が増え、座る時間が長くなり、運動量が減る秋冬は、梨状筋にとって負担が重なりやすい季節です。座り方を見直し、梨状筋のストレッチやお尻の横の筋肉を目覚めさせる運動、お尻を冷やさない工夫を取り入れていくことが、お尻の奥の痛みをやわらげるための第一歩になります。
「坐骨神経痛と言われて腰をケアしているけれど、なかなか良くならない」「座っているとお尻の奥がつらい」——そんなお悩みをお持ちの方は、痛みの出どころがどこにあるのか、一度ご自身の体の状態を見直してみてはいかがでしょうか。
カラダドクター整体院 加須院では、アクティベーター・メソッド、骨格調整、深層筋マッサージ、リンパドレナージュ(下肢)を組み合わせ、お尻の痛みだけでなく、腰や骨盤、股関節、足元まで含めた全身のバランスから、お尻の奥の痛みや坐骨神経の症状にアプローチしています。
初回のカウンセリングでは、痛みやしびれの出方、どのような姿勢や動作で症状が強まるか、普段の座り方や生活習慣、お仕事での姿勢まで丁寧にお伺いし、施術の方針をわかりやすくご説明いたします。「坐骨神経痛と言われたけれど、腰をケアしても変わらない」「長く座っているとお尻がつらくて仕事に集中できない」といったお悩みをお持ちの方も、まずは一度体の状態を見させていただければと思います。加須市をはじめ、羽生市・久喜市、花崎駅周辺からも多くの方にご来院いただいております。冷え込みが本格化する前に、どうぞお気軽にお問い合わせください。
本コラムは、お尻の痛みや坐骨神経痛に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。症状の出方から読み取れる内容はあくまで傾向であり、体の状態には個人差があります。施術の効果や感じ方にも個人差があります。脚に力が入りにくい、足首やつま先が上がらない、排尿・排便に異常がある、お尻や股の感覚が鈍いといった症状がある場合、転倒などのきっかけがある場合、痛みやしびれが強い・長引く・悪化する場合は、自己判断せずに医療機関を受診してください。


